ストリーマ研究所 空気のマメ知識 エアコンに自動掃除機能があれば手入れは不要?自動掃除はエアコンのどこまでを掃除してくれるの?

「自動掃除機能があればお手入れは不要なのかな?」と疑問に思っていませんか?

自動掃除機能付きエアコンとは、基本的には室内機のフィルターに付着したホコリを自動で掃除してくれるエアコンを指します。自分自身で定期的に掃除する手間が省けるため、毎日忙しい方には重宝する機能ですが、それでも全く掃除しなくても良いという訳ではありません。

今回は、エアコンの自動掃除機能について解説します。

エアコンの自動掃除機能とは?

自動掃除機能付きではない一般的なエアコンの場合、こまめにフィルターを掃除する必要があります。お手入れ方法は簡単であるものの、脚立などに乗って高い位置にあるエアコンからフィルターを取り出す必要があり、面倒に感じる方もいるかもしれません。

そのフィルター掃除の手間を省けるのが、自動掃除機能付きのエアコンです。フィルターに溜まったホコリを自動で掃除することによって、冷暖房の運転効率維持にも役立ちます。

熱交換器を掃除する機能が付いた機種とは?

熱交換器を掃除する機能のついたエアコンは、各メーカーから販売されています。ここでは、ダイキン工業の「うるさらX」について紹介します。

ダイキン うるさらX

ダイキン工業のうるさらXには、「水内部クリーン(加湿水洗浄/結露水洗浄)」という機能があります。水内部クリーンとは、ダイキン独自の技術で作り出した水を利用して、エアコン内部の熱交換器の汚れを洗浄する機能です。

夏は冷房・除湿によって発生した結露水を、冬は加湿された室内の空気から取り出した加湿水を利用して、熱交換器の汚れを効率よく洗い流します。さらに、ストリーマ照射や送風乾燥・加熱乾燥運転でエアコン内部のカビ・ニオイ原因菌を抑制します。

もちろんフィルターにも自動お掃除機能が搭載されています。

エアコンの自動掃除機能の設定について

自動掃除機能は、基本的に冷房・暖房の運転を停止したあとに自動で作動します。詳しい作動条件はメーカーによって異なるため、取り扱い説明書を確認してください。

初期設定では自動掃除機能がONになっているケースが多いですが、リモコンを操作してOFFにすることも可能です。手動でも使えるため「汚れが気になるときだけ」「好きなタイミングで」活用するのもよいでしょう。

ただし、OFFに設定している場合は、毎日どこかのタイミングでフィルター掃除機能を使わないと、ホコリやゴミを除去しきれないため注意してください。

また自動掃除機能は、フィルターの汚れやホコリをブラシでかきとってダストボックスへ集めるタイプと、屋外へ排出するタイプがあります。ダストボックスに汚れやホコリがたまるタイプは、ダストボックスの定期的なお手入れが必要です。

自動掃除機能を使えば掃除は不要?

自動掃除機能付きのエアコンでも、全く掃除が必要でないという訳ではありません。

一部のエアコンを除き、自動掃除機能で掃除できるのはフィルターのみであり、エアコン内部までは掃除してくれません。前述のとおり、定期的にダストボックスをお手入れする必要もあります。

またこのような自動掃除機能では、油汚れやヤニ汚れを完全に落としきれないことが多いので、汚れがひどい場合は、中性洗剤などを使って手作業でフィルターを掃除するようにしてください。

さらにフィルター以外では、熱交換器や吹き出し口といった部分にも汚れやホコリが付着します。こうした部分は基本的に自動掃除機能では掃除できないため、業者や販売店の専門スタッフによるエアコンクリーニングが必要になります。

自動掃除機能と聞くと「エアコンを掃除する必要はない!」と感じる方もいるかもしれません。しかし実際は「掃除せずに済む機能」ではなく「掃除の手間が省ける機能」くらいととらえましょう。

まとめ

エアコンの自動掃除機能は、フィルターに付いたゴミやホコリを自動で掃除する機能を指します。基本的にはフィルターのみ掃除するものであるため、ダストボックスの掃除は必要です。

自動掃除機能は冷房・暖房の運転を停止したあと自動で作動する製品が多いですが、ON・OFFを手動で切り替えることもできます。お好みに合った設定で運転させましょう。ただし、油やヤニの汚れは落としきれませんので、手作業での掃除が必要です。

エアコン内部の熱交換器の汚れまで落としてくれる便利な機能の付いたエアコンもありますが、こちらも油汚れなどは完全に落としきれません。日頃のお手入れは楽になりますが、冷暖房機能の低下を感じた場合には、専門の業者にエアコンクリーニングを依頼するようにしてください。