ストリーマ研究所 空気のマメ知識 エアコンを動かした時のイヤなニオイの原因とは?
悪臭の除去・予防方法を解説

「エアコンから出るニオイの原因が知りたい」「気になるニオイを消したい」とお悩みではありませんか?

エアコンを動かした時のイヤなニオイの原因は、おもに生活臭・カビ・フィルター汚れの3つです。

本記事では、そのイヤなニオイを抑える方法や、予防法について紹介します。

エアコンを動かした時のイヤなニオイの原因

エアコンを動かした時に感じるニオイは先に挙げたとおり、おもに以下の3つが原因になっています。

  • 生活臭
  • カビ
  • フィルター汚れ

「酸っぱいにおい」「雑巾のようなにおい」「ほこりっぽいにおい」など、ニオイにはさまざまな種類がありますが、その原因は以下の通りです。

生活臭

エアコンは室内の空気を吸い込み、熱交換器で冷やしたり温めたりしたあと、風を放出します。室外の空気ではなく、室内の空気を使って部屋の温度・湿度を調節しており、その際に生活臭を一緒に吸い込んでしまうのです。

吸い込んだ空気にはさまざまなニオイの分子が混ざり合っており、それを吹き出し口から放出しているため、エアコンの風から独特なニオイを感じることがあるのです。具体的には、調理の際に出る油を含んだ水蒸気や、人の汗・タバコの煙・ペットのニオイなどがあります。

カビ

エアコン内部はカビが好む環境になりやすい傾向があり、繁殖したカビはニオイの原因になります。

前述したとおり、エアコンは室内の空気を吸い込んで冷風や温風を放出しています。冷房や除湿運転では、空気を冷やす際に結露が発生します。運転中は風の通りがよいため、あまり気にする必要はありませんが、運転を止めると、内部の湿度が高くなりカビが増殖しやすい環境になってしまいます。

エアコン内部でカビが繁殖した状態で運転すると、運転した時にカビを含んだ空気が部屋中にまきちらされる為、雑巾のようなニオイを感じるのです。また、カビを含んだ空気を吸い込むと、アレルギーや肺炎を引き起こすきっかけになりうるため、早急に対処する必要があります。

フィルターの汚れ

フィルターに付着したほこりや汚れも、ニオイの原因になります。

フィルターの役割は、室内の空気に含まれたほこりや汚れを除去し、きれいな空気を循環させることです。フィルター上のほこりや汚れに付いたニオイが悪臭の原因になっています。

また、ほこりや汚れはカビの栄養分となるため、フィルターが汚れているとカビの繁殖にもつながります。

イヤなニオイの抑制方法

ニオイの原因についてお話ししましたが、このイヤなニオイを抑えるにはどうすればよいのでしょうか。

ここからは、「イヤなニオイの抑制方法」をご紹介します。すぐに実践できる方法もあるため、試してみてください。

フィルターのお手入れをする

フィルターのお掃除は定期的におこないましょう。定期的に行なうことでニオイの発生源であるカビの繁殖抑制につながります。

ちなみに、フィルターをこまめに手入れするとエアコンのパフォーマンスを維持できるため、省エネにもつながります。経済産業省の調査結果では、月に1~2回以上のフィルター清掃でその効果が確認されています。

フィルターを掃除する際は、掃除機を使ってほこりを吸い取りましょう。汚れがひどい場合には水洗いも有効です。ただし、水洗いしたときには、しっかりと乾かしてから取り付けることを忘れないようにしましょう。濡れたまま取り付けると、エアコン内部の湿度が高くなり、カビが繁殖する原因になります。

自動掃除機能が搭載されているエアコンは、フィルターの表面に溜まるほこりを自動で掃除してくれます。ただし、除去したほこりが溜まっているダストボックスを定期的に清掃する必要がある点には注意が必要です。

そのほか、前面パネルや吹き出し口を拭くのもニオイ対策としては有効です。ただし、エアコンの運転中に手やものを奥に入れるとケガをする恐れがありますので、必ずエアコンが停止していることを確認してからお手入れをしてください。

運転開始直後に換気する

エアコンをつけた時は、最初の10分ほど窓を開けて換気しましょう。運転開始直後は、内部に溜まっているカビの胞子が放出されやすいからです。運転開始と同時に換気すると、カビを屋外へ逃がすことが出来る為、ニオイが軽減されます。

一般的にエアコンは部屋の空気を循環させて温度や湿度を調節しているため、エアコンの運転だけでは換気されません。そこで、部屋の空気を入れ替えたい場合には、窓を開けて別途換気をおこなう必要があるのです。

ちなみに換気をおこなう際は、エアコンから離れた窓を開けることで、エアコンにかかる負荷を抑えながら空気の入れ替えができます。

エアコン内部をきれいにする

「フィルターを掃除しても、すぐ臭ってしまう」「なかなかニオイが解消されない」といった場合は、エアコンの内部でカビが繁殖している可能性があります。エアコン内部をきれいにして、ニオイの原因となるものを除去しなければなりません。

フィルターや前面パネルは自分で掃除できるものの、内部の熱交換器やファンなどを掃除するにはエアコンを分解しなければなりません。専門的な知識が無ければ故障させる恐れもあるため、内部を掃除する際は業者に依頼しましょう。専門の薬品や道具を使用して、奥まできれいにしてくれます。

エアコン内部の掃除は、ニオイがなくなるだけでなく、運転効率を良くすることにもつながります。気になる方はぜひ一度検討してみてください。なお、ダイキン工業でもエアコン洗浄サービスを実施しています。こちらも併せてご確認ください。

ダイキンのエアコン洗浄サービス

ニオイを予防するためには

エアコンのニオイ対策は、においを抑える方法だけでなく、予防法も知っておく必要があります。

送風運転でエアコン内部を乾燥させる

冷房や除湿を使ったあとは、カビ対策のために80分~120分程度の送風運転をしてエアコン内部を乾燥させましょう。

ちなみにエアコンは、稼働させていなくても少しずつほこりが溜まっていきます。そのため、エアコンを使わない時期でも1ヵ月に1~2回ほど送風運転を行なうのが理想です。定期的な送風運転は、エアコン内部のほこりを追い出すだけでなく、カビの繁殖の予防にもつながります。

こまめに換気する

窓を閉め切っていると、エアコンがさまざまな生活臭を吸い込んでしまいます。室内に空気がこもらないよう、こまめに換気しましょう。

新鮮な空気を取り入れ、生活臭を含んだ空気を外へ出すことは、部屋のニオイを直接除去できるだけでなく、エアコンのニオイ予防にもつながります。

定期的に掃除する

定期的な掃除は、ほこりや汚れを除去するだけでなく、ニオイを予防する効果もあります。2週間に1度はエアコンの掃除を行なうようにしましょう。

ただし、エアコン内部を掃除するには専門的な知識が必要です。1~2年に1回程度、クリーニング専門業者へ依頼してすみずみまできれいにしてもらうのがおすすめです。

まとめ

エアコンを動かした時のイヤなニオイのおもな原因は、生活臭・カビ・フィルター汚れの3つです。

エアコンのニオイ対策は、フィルターを2週間に1回掃除したり、運転開始直後に10分程度換気したりすることが重要です。また、冷房や暖房を使った後に送風運転をすることで、エアコン内部を乾燥させてカビの発生を予防することも大切です。

エアコン内部まで自分で掃除するのは難しいため、1~2年に1回程度はエアコンクリーニングを依頼するのもおすすめです。においのもとになる汚れやほこりを徹底的に除去してもらうことができるでしょう。