ストリーマ研究所 空気のマメ知識 空気清浄機はカビの温床!?
カビが発生する原因と対策

しばらく使っていなかった空気清浄機を動かしたときに、なんだかニオイが気になる!フィルターを見るとカビがびっしり!そんな経験はありませんか?
空気清浄機にカビが発生する原因を知って、カビ対策をしましょう。

空気清浄機にカビが生えるのはなぜ?

なぜお部屋の空気をキレイにするはずの空気清浄機にカビが生えるのでしょうか。カビが発生する理由を理解して、きちんと対策するようにしましょう。

カビが生存しやすい環境とは

カビ菌は世界のどこにでも存在し、繁殖に適した場所があれば必ず増えます。カビの繁殖に適した場所とはどんな環境なのでしょうか。

それは「高温」「多湿」の条件が揃う場所です。カビが生えやすい室温は25~28℃、湿度は65%以上と言われています。お風呂場を掃除しないとすぐにカビが生えるのは、この条件にピッタリだからです。

空気清浄機にカビが生える理由

空気清浄機は室内の空気に含まれるホコリと一緒にカビ菌や湿気を吸い込み、プレフィルターと集じんフィルターでキャッチします。運転している間は空気が流れているのでカビの繁殖が抑制されますが、しばらく運転しない日が続くと空気清浄機内部のカビが増えてしまうのです。

注意したいのは加湿空気清浄機

空気清浄機の中でも特に気を付けたいのは、加湿機能を備えた機種です。加湿空気清浄機は室内を加湿するための水がタンクに溜まっています。

加湿する為に必要な加湿フィルターは、タンクから汲み上げられた水で常に湿っていますので、カビが生えやすい環境にあります。

空気清浄機のカビ対策は「こまめな掃除」が重要

空気清浄機内部にカビが増えることを防ぐためには、各部のこまめな掃除が大切です。掃除すべき箇所について解説します。

プレフィルターと集じんフィルターの掃除、交換

プレフィルターは、抗菌効果を謳っているカビが生えにくいものであっても、掃除を定期的に行う必要があります。

汚れがひどい場合は水洗いをするようにしてください。水洗いしたあとは日陰でしっかり乾かしてからセットし直しましょう。

集じんフィルターは空気清浄機のタイプによっては、お手入れできないものもあります。集じんフィルターの性能が落ちる原因となるためです。取扱説明書をよく確認し、交換時期が来たら新しい集じんフィルターと交換しましょう。交換の目安は6ヵ月や1年、2年など、製品によって異なります。

加湿タンクの掃除、水の交換

加湿空気清浄機の場合、こまめにお手入れしたいのが、加湿タンクです。タンク内の水を入れ替えずに加湿運転をしたり、タンクのお手入れが不足したりすると、カビも繁殖する可能性があります。加湿タンクは運転のたびに新しい水を給水し、同時にお手入れもするのが理想です。忙しくてなかなか掃除をする時間のない方でも、週に一度はお手入れするようにしましょう。

お手入れ方法については後ほど詳しくご紹介します。

空気清浄機のお手入れ方法

カビの発生を防ぐには、こまめなお手入れで各種フィルターや加湿タンクを清潔に保つことが大切です。そこで、ここからはご家庭でもできる空気清浄機のお手入れ方法を、箇所ごとにご紹介します。

プレフィルター

プレフィルターのお手入れは、約2週間に1度を目安におこないましょう。

まず、掃除機でフィルターに付着したホコリを吸い取り、その後フィルターを取り外して水洗いをします。汚れが目立つ際には、やわらかいブラシや台所用中性洗剤を使って洗ってください。

機種によっては複数箇所にプレフィルターが設けられているものもあります。はじめてお手入れする際には、お使いの空気清浄機の取扱説明書をご確認ください。

加湿フィルター

加湿フィルターの掃除頻度は約1ヵ月に1度が目安です。加えて、ニオイや汚れが気になるときにも随時お手入れをするようにしてください。

加湿フィルターは、ぬるま湯または水につけおきして水垢を落としていきます。つけおき後はしっかりとすすぎ洗いをして、水垢が残らないようにしましょう。

水垢が取れにくい場合はクエン酸を溶かしたぬるま湯を用いて、2時間ほどつけおきをします。ぬるま湯に溶かすクエン酸の量は、水3リットルに対して20g(大さじ2杯)を目安に調節してください。

加湿タンク

加湿タンクのお手入れは給水のたびにおこないます。タンクの水をすべて捨てたあと、少量の水を入れ、キャップを締めて振り洗いをしましょう。

汚れが取れにくいときには、やわらかいブラシや薄めた台所用中性洗剤を用いて洗ったあと、洗剤が残らないように十分にすすぎ洗いをしてください。

タンク表面が汚れているときは、水で湿らせたやわらかい布などで汚れをふき取ります。汚れがひどいようであれば、台所用中性洗剤を含ませた布でふき取りましょう。

空気清浄機のカビで咳が出る!?夏は特に注意

カビ菌は空気中に浮遊し、吸い込むと咳や、気管支喘息、アレルギー性鼻炎などの原因になります。

特に湿気の多い6月から9月には、風邪とよく似た症状を引き起こす「夏型過敏性肺炎(夏型肺炎)」の原因にもなります。毎年夏になると決まって咳が出るという人は、カビ菌が原因かもしれません。

カビ防止にエアコンを活用しましょう

繰り返しになりますが、カビは「高温」「多湿」を好みます。夏場の部屋の中は高温多湿になりがちなので、エアコンを上手に活用して「高温」「多湿」を避けるようにしましょう。

空気清浄機のカビ対策には、こまめな掃除が重要

空気清浄機にカビが生えてしまう原因や、対策方法についてご紹介してきました。
空気清浄機はお部屋の空気中のカビを抑制してくれますが、放っておくと取り込んだカビが空気清浄機の中で繁殖してしまいます。

カビが生えないよう、普段からこまめに掃除する習慣を身につけ、快適な空間で過ごせるようにしましょう。